draw the line

ここ数ヶ月とても面倒な感情に巻き込まれていて、先週ようやくそれらから抜け出すことができた。まだ完全に関係が切れたわけではないけれど、今までより距離を置けるので随分と気が楽になった。関係者、上司の皆様ありがとうございました。そしてご迷惑をおかけしました。

私もその相手も少し似ているところがあり、彼女が弱さ故に別の同僚から真っ直ぐ人格を否定をされたことがあった。その同僚は仕事が雑で、ミスを指摘されてもヘラヘラと誤魔化したり機嫌が悪くなったりするので、私はあまり良い印象を抱かず、当たり障りのない対応を心がけていた。ある時からその同僚の彼女に対する態度がおかしいと、上司も交え直接対決をし、彼女は見事に口喧嘩に負けたらしい。彼女の行為は社会人として失格だ、と言われたと、トイレで泣きじゃくって私に訴えた。私はそれを聞いたその足で上司の元へ行き、その同僚の普段の様子から、相手に偉そうに言えた立場ではないこと、平気で相手の自尊心を傷つける行為こそが問題だと話した。その結果かどうかわからないが、同僚は別のチームへ異動した。それでも彼女の気持ちはおさまらず、仕事中でもメールなどで同僚への嫌悪感や怒りを私へ伝えてきた。

時が経ち、同僚は唐突に会社を辞めた。その直後から彼女の様子が変わった。挨拶をしても無視、話しかけても聞こえないふり、向かいの席に座っていたときはPCのモニターにポストカードを貼り付けて私の顔が見えないようにする。私は彼女への態度を変えていないし、とりたてて変わったことはしていない。そもそもそれほど深いつきあいをしていないから不快な思いをさせるきっかけも何もないと思ったが、自分の意識していないことで何かをしたかもしれないし、とは言っても要求をしてこない限りは放っておこう、と決めて、なるべくこちらは媚びるでもない、冷たくするでもない、所謂フツーに接したのだ。私は友だち付き合いをするつもりはなかったので、仕事へ影響が出なければこのままの方針でいこうと思っていた。

それは2月のある日。たまたま残業をしていたら、電話が鳴った。出ると、相手は無言だった。そして切れた。もう一度電話が鳴った。同じように出ると切れた。また電話が鳴った。出ると、しばらくの沈黙の後に彼女が名乗り、◯◯さんに代わってくれ、と言った。受話器を置いて私は周りを見渡して◯◯さんを探し、そして怒りがこみ上げてくるのを感じた。今振り返ると、そこで私は彼女を拒絶する対象へと変えたのだろう。その後もわかりやすく自分だけが無視されたので、上司に自分には心当たりがないこと、このままだと仕事にも差し支えが出るので、異動が可能なら異動をしたい、それが無理で状況が変わらないのならこちらは辞めます、と言った。

その後一悶着あってようやく異動になり、今に至る。新しいチームはより細かな状況判断や緻密な作業をしなくてはならないが、その分仕事に集中でき、またメンバーも黙々と淡々と仕事をし時々冗談を話す、理想的な緊張感と安心感のバランスで動いている。余計な感情に惑わされることもないだろう。

どっと疲れたが、これでよかった。事情を知っているのかもしれないが、現リーダーはとても親切に指導をしてくれ、今のチームは人が足りなかったということもあり、「即戦力で助かる」と歓迎してくれた。前のチームも人が足りず、可愛いらしく頑張り屋のリーダーのことを思うと罪悪感に苛まれるが、険悪な空気の一因がいるより、あの彼女の気分を損ねない新人の方が良いだろう。

私は直接対決を挑まなかったので、彼女の真意は知る由もない。それでも自分なりの回答をしておかなければ気持ちの整理がつかないままで、そしてまた同じ目にあうかもしれないので、休日に寝転がりながら原因と対策をまとめてみた。

疲れたので次に続きます。